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根管（神経）治療

• 根管治療

  根管治療を簡単に説明すると、歯の根の中の壊死物質を除去してその中を洗浄、除菌をします。そして根の中から根の先の孔（根尖孔）にピッタリと蓋をして根の中に人工物を詰め込み歯を残す治療です。

  ◆どんな時に根管治療が必要なのか

  根管治療が必要となるのは、以下のような状況になります。

   

  ●深い虫歯
  虫歯が進行して歯の内部にある神経や血管（歯髄）まで達した場合、根管治療が必要です。歯髄が感染すると、強い痛みを引き起こし、放置すると感染が広がる可能性があります。

   

  ●歯のひび割れや破損
  歯がひび割れたり、折れたりした場合、歯髄が露出して感染するリスクがあります。このような場合も根管治療が必要です。

   

  ●歯の内部の感染や炎症
  歯髄が感染したり炎症を起こしたりすると、激しい痛みや腫れが生じることがあります。このような場合も根管治療が必要です。

   

  ●歯の慢性的な痛み
  虫歯が見つからないのに歯が痛む場合、歯髄の内部で炎症や感染が起こっている可能性があります。根管治療が必要な場合があります。

   

  ●以前の治療の再感染
  以前に治療を受けた歯が再び感染した場合も、根管治療が必要になることがあります。

   

  これらの状況で根管治療を受けることで、痛みを軽減し、歯を保存することができます。治療を受けずに放置すると、感染が広がり、最終的には歯を抜く必要が生じることもありますので、早めの治療が重要です。

  ◆根管治療の流れ

  １．診察と診断
  レントゲンや歯科用の機器を使って、虫歯の進行具合や根管の状態を確認します。

   

  ２．麻酔
  患者様の痛みを軽減するために、治療部位に局所麻酔を施します。これにより、治療中の痛みをほとんど感じません。

   

  ３．虫歯の除去
  虫歯に侵された部分を削り取り、歯の内部にアクセスします。

   

  ４．根管の清掃
  歯の内部にある神経や血管を取り除き、細い器具を使って根管の内部をきれいにします。この作業は根管の消毒も含まれます。

   

  ５．根管の充填
  清掃した根管に、感染を防ぐための特別な詰め物を詰めます。これにより、再感染のリスクを減らします。

   

  ６．最終的な修復
  根管治療が終了したら、歯を再建していきます。残存している歯質の量にもよりますが、多くの方は歯を補強するため、根管充填をした上に土台(コア)を作り、その上に歯の形をした被せ物(クラウン)を取り付けます。歯をもとの形に戻し、歯の強度と機能を回復します。

   

  根管治療は、前歯で2～3回、奥歯では3～4回治療回数がかかります。痛みが長引いている例などではもっと治療回数がかかる場合があります。

  治療後は、一時的に痛みや違和感を感じることもありますが、通常は数日で収まります。